股関節外転運動のコツと正しいやり方
股関節外転運動は、立った姿勢で脚を横方向へ動かすことで、骨盤を支える重要な筋肉を意識するエクササイズです。 椅子の背もたれや手すりを支えにして行うことで、バランスを保ちやすく、どなたでも安全に取り組みやすいのが特徴です。 歩行時の安定感や、スッと伸びた立ち姿勢の維持に直結する運動であり、健康的な生活をサポートする基礎的なトレーニングとして広く活用されています。
【専門職の視点】 理学療法士として15年の現場経験を活かし、歩行の安定に欠かせないポイントをまとめています。この解説とイラスト素材が、皆様のブログや運動指導の現場で、安全な体づくりのお役に立てれば幸いです。
① 股関節外転運動で意識する筋肉
この運動の主なターゲットは、お尻の横側にある「中殿筋(ちゅうでんきん)」です。 中殿筋は骨盤を左右から支える役割を担っており、歩行時に片脚で体を支える瞬間や、立ち姿勢のバランスを整える際に非常に重要な働きをします。 この筋肉を意識して動かす習慣をつけることで、歩行時の左右の揺れを抑え、より安定した足運びをサポートします。
② 股関節外転運動の正しい手順(立位・支持あり)
- 椅子の背もたれや手すりに軽く手を添えて立つ(安定した椅子を使用し、転倒に注意してください)
- 背筋を伸ばし、支持する側の脚に体重をしっかり乗せる
- 反対側の脚を、ゆっくりと「やや後ろ寄りの横方向」へ持ち上げる
- つま先は正面を向けたまま、骨盤が左右に傾かないよう意識する
- 反動を使わずに、ゆっくりと元の位置に戻す
脚を上げる際、上半身や骨盤が一緒に傾いたり、つま先が外を向いたりしないよう注意しましょう。 「骨盤を水平に保ったまま、脚の付け根だけを動かす」意識を持つことで、中殿筋へ的確に刺激が伝わり、フォームも安定します。
③ 回数とセット数の目安
【安定した骨盤・姿勢を目指す方向け】
脚をやや後ろ寄りの横へ上げた位置で5〜6秒静止し、お尻の横側を意識してからゆっくり戻します。 左右それぞれ10回を1セットとし、慣れてきたら2〜3セットを目安に行うのがおすすめです。 骨盤周りの安定感を養い、健やかな立ち姿の維持に役立ちます。
【日々の健康維持・リフレッシュ向け】
一定のリズムで、丁寧な動作を繰り返します。 2〜3秒で脚を上げ、2〜3秒でゆっくり戻すテンポを意識しましょう。 左右それぞれ15〜20回を1セットとし、無理のない範囲で継続することで、歩行時のバランスを健やかに保ちます。
④ コンディショニングへのメリット
股関節外転運動では中殿筋のほかに、深層にある小殿筋や、姿勢を支える体幹の筋肉も連動して働きます。 立位で左右交互に行うことで、身体の重心バランスを整える能力が養われ、日常生活でのふらつきにくさや、左右の筋力バランスの維持に貢献します。
⑤ ご利用上の注意
股関節や腰に痛みがある場合は、無理をせず運動を控えてください。 脚を高く上げようとしすぎると、腰が反ったり骨盤が過度に傾いたりして、関節への負担が増える原因になります。無理のない範囲で、丁寧な動作を心がけましょう。 ※本記事は一般的な運動の紹介であり、特定の疾患を治療するものではありません。違和感がある場合は中止し、必要に応じて専門家にご相談ください。
⑥ 継続することで得られるメリット
中殿筋を意識的に整えることで、骨盤の左右の安定性が高まり、歩行時のふらつきを抑えるための土台が整います。 片脚でバランスを取る場面が多い日常動作において、安心感のある動きを維持するために、この運動は非常に有効なセルフケアです。 「PT’s Kin-Free Studio」のイラスト素材を併用し、ぜひ解説記事や運動習慣づくりにお役立てください。
